嘘のない電子書籍原稿をAIで作成する方法
近年、AI技術の進化は目覚ましく、電子書籍の執筆においてもAIを活用する方が増えています。しかし、AIが生成する情報には、事実とは異なる内容が含まれてしまう「ハルシネーション」というリスクが存在します1 。せっかく執筆した書籍が誤った情報を含んでいたら、読者の信頼を損ない、印税収入にも悪影響を及ぼしかねません。
そこで今回は、AIが嘘の情報を生成するリスクを減らし、嘘のない電子書籍原稿をAIで作成する方法について解説します
AIのハルシネーション事例
AIのハルシネーション(AIが実際には存在しない情報をあたかも本当であるかのように生成する現象)に関しては、実際に様々な事例が報告されています。以下は有名な実例です:
✅ 1. 弁護士がChatGPTを使って虚偽の判例を引用(アメリカ)
概要:
2023年、米国の弁護士がChatGPTを使って訴訟に関する調査を行い、実際には存在しない判例を複数引用して裁判所に提出。
詳細:
- 弁護士はChatGPTに「このケースに関連する判例を教えて」と質問。
- ChatGPTは、それらしく見えるが実在しない判例を生成。
- 弁護士はそれを鵜呑みにして書面に記載。
- 裁判所が確認したところ、その判例は存在しないと判明。
- 弁護士は最終的に懲戒処分を受けた。
✅ 2. 旅行プランで存在しないレストランを紹介(観光業関連)
概要:
旅行者がAIを使って現地のおすすめスポットを調べたところ、「絶対に行くべきレストラン」として紹介された店舗が実際には存在していなかった。
詳細:
- 地域名+「おすすめのレストラン10選」で生成。
- そのうち数店舗が実在しない架空の店舗だった。
- 電話番号・住所・レビューも全てそれっぽく生成されていた。
✅ 3. 学術論文に架空の文献を引用(大学生のレポート)
概要:
大学生がChatGPTでレポートを作成し、参考文献を自動生成。そのうちのいくつかは実際には存在しない学術論文だった。
詳細:
- 学生は「このテーマに関連する学術文献をAPA形式で出して」と依頼。
- ChatGPTは存在しそうな論文タイトル・著者・雑誌名を生成。
- しかし、教員が調査するとその文献は存在していなかった。
✅ 4. 医療情報で架空の薬品・症状を記述
概要:
ある患者が症状についてAIに相談し、AIが「○○病の可能性がある」と回答。しかしその病名は存在しなかった。
詳細:
- 「頭痛と吐き気と倦怠感がある」と入力。
- AIは「クロノサリシス症候群かもしれない」と回答(実際には存在しない)。
- 医師に相談して初めてでたらめな診断名だったと判明。
ハルシネーションはときに致命的なミスを招くことがあるため、生成された情報は必ず検証するのが鉄則です。
ハルシネーションを回避しつつAIで原稿を作る方法
✅ ステップ①:自分の知識・経験ベースで構成を決める
具体的に説明します
結論
電子書籍の構成は、AI任せにするのではなく、まず自分自身の経験や実績に基づいて設計するべきです。
理由
なぜなら、自分の実体験から構成を組み立てることで、読者にとって説得力のある内容になり、またAI特有の“ハルシネーション(架空の話や捏造情報)”を回避できるからです。事実ベースで構成された内容は、信頼性と差別化の両方を同時に手に入れることができます。
具体例
例えば、私がMNP業者として活動を始めたとき、最初の3ヶ月でどのようにして初収益を上げたのか、どんな壁にぶつかってどのように乗り越えたか——こういったエピソードは、読者にとって非常に価値があります。これをベースにして、「初月で稼げた理由」「仲間に教え始めた経緯」「仕組み化と継続収入の作り方」という流れを構成すると、ストーリー性も出て読者を引き込みやすくなります。仮にAIに任せていたら、「存在しないエピソード」や「リアルじゃない流れ」を提案してくる可能性が高く、現実感のない内容になってしまいます。
再結論
だからこそ、電子書籍を書く最初のステップでは、自分自身の経験・ストーリーを起点に構成を作ることが、リアルな内容と信頼される著者になるための第一歩です。
まとめ
- AIにいきなり原稿を任せると、架空の事例や存在しない理論を作りがち。
- まずはあなた自身の実体験・経験・実績を軸に章立てを考えるのがベスト。
- 池田の場合の事例だとこんな感じ:
- 第1章:MNPで初めて稼いだときの話
- 第2章:仕組みを教え始めたきっかけ
- 第3章:生徒が初月で20万円稼いだ実例
- 第4章:どうやって継続的に収入を作っているか
✅ ステップ②:AIの出力は「叩き台」として使う
結論
AIの文章はそのまま使うのではなく、あくまで“叩き台”として活用するのが正解です。
理由
なぜなら、AIは文脈に沿った文章をうまく生成できる一方で、事実確認をせずに、もっともらしいだけの嘘(ハルシネーション)を混ぜてくることがあるからです。特に専門分野や個人の体験談に関しては、AIが自分勝手に補完して創作してしまうケースが多く、信頼性を損ねるリスクがあります。
具体例
たとえば「MNPで初月に20万円稼いだ方法」についてAIに文章を書かせると、キャリア名や日付、報酬制度の内容などを実際の事実とは違う形で書いてくることがあります。「2022年に政府が報酬制度を変更した」というような、存在しない制度改正を勝手にでっち上げることもあるんです。
しかし、これを“叩き台”として扱えば、「なるほど、こういう構成で書けるのか」とか「この部分を自分の体験に差し替えよう」という発想に変わります。ベースとして使い、自分の言葉と事実で書き直すことで、スピードと信頼性のバランスを取ることができるんです。
再結論
だから、AIはあくまで「型を整えるためのアシスタント」として使い、最終的な中身は自分で責任を持って書く。これが、AI時代に信頼される電子書籍を書くための正しい姿勢です。
まとめ
- 「この章をこういう感じで書きたい」とAIに伝えて、ドラフト原稿を出させる。
- でもそのまま使わず、あなたの目線で事実チェック&加筆修正をするのがコツ。
- 池田の場合の事例
- ❌ AI「MNPは2022年に総務省が規制緩和して急激に伸びた」←これ、事実確認必要
- ✅ あなた「その年にキャリアが報酬制度を見直したのが転機だった」と修正
✅ ステップ③:出典・数字・固有名詞は必ず手動チェック
結論
AIが生成した出典や数字、制度名や固有名詞などは、必ず自分で確認・修正する必要があります。
理由
AIはときに「それっぽいけど実在しない情報」を自然に混ぜてきます。特に統計データ、法律や制度、企業名、商品名などは、嘘でも堂々と書いてくることがあります。こうした誤情報をそのまま電子書籍に掲載してしまうと、著者としての信頼を一気に失うリスクがあります。
具体例
実際にあった例として、ChatGPTに「MNPの市場規模に関するデータを出して」と聞いたところ、「2022年にはMNP関連の副業人口が約12万人に達した」と表示されました。数字はもっともらしく見えましたが、調べてもそんなデータはどこにも存在しませんでした。また、「総務省が報酬制度に関するガイドラインを改定した」と言っていた年も事実と異なっていたんです。こうした誤情報をチェックせずに書籍に入れてしまえば、信頼どころか炎上リスクすらあります。
再結論
だからこそ、AIが出した数字や引用情報は必ず自分の目と手で裏取りすることが、誠実で信頼される著者になるために欠かせないステップです。
まとめ
- AIは数字や統計を「もっともらしく」捏造することがある。
- 数字・人名・地名・制度名などは、検索で1つずつ裏取りするのが鉄則。
✅ ステップ④:ChatGPTの指示に「正確さを優先して」と明示する
結論
AIに文章を生成させるときは、「事実に基づき、創作を避けて」と明確に指示することが重要です。
理由
AIは、指示が曖昧だと“それっぽくて読みやすい文章”を優先して作ろうとします。しかし、読みやすさと引き換えに創作や誤情報を混ぜる危険性が高まるため、事実を重視するなら、最初に「創作を入れないで」「事実ベースで」と明確に制限をかける必要があるんです。
具体例
たとえば、あなたが「MNPで稼ぐためのステップを書いて」とChatGPTに依頼したとします。特に条件をつけなければ、AIは架空の手順や存在しない制度変更を勝手に書いてくる可能性があります。
しかしプロンプトに「この内容は電子書籍に使います。事実に基づいて、存在しない制度や創作エピソードを含めずに書いてください」と加えるだけで、AIの出力精度は一段と上がり、ハルシネーションも大幅に減らすことができます。
再結論
だからこそ、AIに文章を任せるときは「事実優先」「創作禁止」という前提を明示することが、正確で信頼される原稿を作るカギになります。
ハルシネーションを減らせるプロンプト例
たとえばプロンプトでこう指定するとハルシネーションを減らせる
ここから↓↓
この章の内容を、事実に基づいて、架空のデータや存在しない事例を含めずに書いてください。 私の実体験を元にした話を優先し、AIの創作は避けてください。
ここまで↑↑
をプロンプトとして使う
✅ ステップ⑤:PDFやWordなどに出力する前に、校正・事実確認を別視点でする
結論
電子書籍を完成させる前には、校正ツールと第三者の目によるチェックを必ず入れるべきです。
理由
なぜなら、どれだけ慎重に書いたつもりでも、自分だけの視点では誤字・脱字・思い込みや事実誤認に気づけないことが多いからです。さらにAIを使った原稿では、文脈のズレや誤情報が紛れ込む可能性があるため、客観的な視点からの確認が欠かせません。
具体例
たとえば、AIが「○○制度は2019年に廃止された」と書いてきた内容を自分では気づかずにそのまま掲載し、あとで読者から「事実と違う」と指摘されたケースもあります。
また、誤字や言い回しのクセは、自分では「自然」と思っていても、他人から見ると読みづらいということも少なくありません。
このような事態を防ぐために、Microsoft Editor、Grammarly、日本語なら文賢などのツールで一度文章を精査し、そのあと信頼できる第三者(編集者・ビジネスパートナー・知人など)に読んでもらうことで、より完成度の高い原稿になります。
再結論
AIで書いた原稿は「自分でチェックしたからOK」ではなく、ツールと他者の視点でダブルチェックすることが、プロとしての信頼を守る最後の仕上げです。
まとめ
- GrammarlyやMicrosoft Editorなどで文章チェック
- 自分以外の視点(知人やスタッフなど)にもチェック依頼
- また、別のAIにレビューさせるのもアリです。
🔁 補足:プロセスをテンプレ化すると楽
こちらが、「AIを使ってハルシネーションを避けながら電子書籍を作るプロセスの一連の流れです👇
- 経験ベースで構成を決める
└ 自分の体験や事実から章立てを設計する - AIにドラフト生成を依頼(正確性を明示)
└ プロンプトで「事実ベース」「創作なし」と指示 - AI出力を叩き台として修正
└ 表現や構成を参考にしつつ、自分の実話で置き換える - 数字・出典・制度名などを事実確認
└ 検索や公式資料で裏取りする - 校正ツールと第三者でWチェック
└ 文法ミス+事実誤認を外部の視点で確認 - 電子書籍として仕上げ・出力
└ WordやPDFにしてAmazon KDPなどに登録